■ 支援に感謝のコンサート(平成14年10月11日(金)毎日新聞より)「支援してくれた人の住む地でもう一度コンサートを開きたい」。2年前、生まれ育ったモンゴルの小学校を再建しようと川崎市内でチャリティーコンサートを開いた馬頭琴奏者のチ・ボラグさん(58)が、「お世話になった川崎への恩返し」の意味を込めたコンサートを来月7日、麻生市民館大ホールで開く。 馬頭琴は「草原のチェロ」と呼ばれるモンゴルの民族楽器で、ボラグさんは「中国国家一級演奏家」の称号を持つ第一人者。00年5月に故郷のホルチン地区ワンジェントブ村の小学校を建て替えようと、同市民館でチャリティーコンサートを開いた。その収益金約270万円などで土壁とわら屋根からレンガ造りになった学校は、ボラグさんにちなみ「馬頭琴希望小学校」と名づけられ、今年8月に開校した。 今回は、ボラグさんのほか「野馬(イエマ)」と呼ばれる馬頭琴の楽団メンバーら10人にピアニスト、歌手を加え、総勢13人で厚みのある演奏を披露する。 日中国交正常化30周年を記念した来日で、他都市でもコンサートを開くが、川崎公演のみ感謝の意味を込めて料金を2800円(他都市は当日4500円)と格安に設定した。ボラグさんの長男で、出演者のブルグドさん(33)は「馬頭琴のアンサンブルを聞ける数少ない機会でもあるので、ぜひ来てほしい」と話している。 |
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